矯正治療の抜歯について
「オーバーバイト」という言葉をご存知でしょうか?「オーバーバイト」とは前歯のかみ合わせの深さのことを言います。通常でも上あごと下あごの前歯は少しずつ重なりあっています(2mm程度)。
このかみ合わせが深すぎると「ディープバイト」、つまり過蓋咬合となります。
マウスピースの進化
以前はマウスピースによる過蓋咬合の治療はできませんでしたが、現在では過蓋咬合に対応したマウスピースがあります。 以下で過蓋咬合に対応したマウスピースの特徴を見ていきましょう。
プレシジョン・バイトランプ
過蓋咬合の患者さまは噛む力が強いことが多く、特に臼歯へかかる力が強くなりがちです。 過蓋咬合に対応したマウスピースはこの力を緩和・抑止するための突起(プレシジョン・バイトランプ)がつきます。これにより、奥歯が深く咬み合い過ぎるのを防止します。
下へ押し下げる力を効果的にコントロール
ワイヤーによる矯正・マウスピース型矯正のどちらも歯に力をかけることによって矯正を行っていきます。 その際の力の大きさ、力がかかる方向によって歯の動き方が変化しますが、歯に対して押し下げるような力をかけることは 矯正方法に関わらず難しいとされてきました。
下顎のわん曲を緩和させるアタッチメント
過蓋咬合の場合、下顎を横から見た際に歯から歯茎にかけて強いカーブを描く特徴があります。 このカーブを直線を描くような状態に持っていくことが治療の優先的事項ですが、なかなか難しい症状であるのが現実でした。 新しいマウスピース型矯正はこのカーブの治療のためのアタッチメントをつけることができ、過蓋咬合の治療をマウスピースでもできるようになりました。